死刑についての徹底討論!?

そこまで言って委員会に出演して……

読売テレビで平成29年11月5日にOAされた『そこまで言って委員会』タイトルは「徹底討論日本の死刑制度」です。

委員会メンバー                     (反対派)田島陽子、鈴木邦男、須田慎一郎、小島慶子   (賛成派)長谷川幸洋、宮家邦彦、竹田恒泰、門田隆将     ゲスト                         (反対)森達也、木村健太郎               (賛成)諸澤英道、嵩原安三郎

収録は3時間余り、賛成反対それぞれの発言は正直って稚拙。大学学長、国会議員、有名評論家、弁護士など識者と呼ばれる人たちですが、話の内容は全く期待はずれでした。この人たちが語気を強めて2時間程度発言した内容の一例は次のとおり……

江戸時代の仇討ち                     死刑廃止国では問題とされない犯人射殺           現行の三審制の裁判を盲信!? 冤罪はありえない

その後、私が登場して死刑執行の現場の話や、官僚と司法関係者の思いなどを語り、委員会メンバーと議論しました。収録時間はOAの倍です。重要な論点がカットされていないことを願っていましたがどうだったのでしょう。

残念ながら東京では視聴できませんでしたが、視聴できる地域では、たかじんさんがやっておられた時からの人気番組とのこと。テレビをみたよ! と、30年以上音信が途絶えていた刑務官時代の幹部研修同期生が私を探しあてて連絡をくれました。「あれだけの人たちの知識とか思いがあの程度だとは!」と私と同じ思いを語ってくれたました。記憶をたどると、彼は出世欲のない真の矯正職員魂を持った方だったことを思い出し納得した次第です。囚われた人たちを温かい目で見ていた彼は、定年退官後、俳句の達人になって活躍しています。

 

 

ハリウッド映画の監修をします

93年前の今日・9月1日午前11時57分に相模湾を震源地とする大地震・関東大震災が発生しました。
震源地に近かった横浜刑務所は、一瞬のうちに塀が倒壊、建物も絶え間なく襲ってくる余震によって次々に壊れました。さらに1時間後には隣地で発生した火災により延焼。焦土と化してしまったのです。
ところが、囚人たちは誰も逃げませんでした。
1千人の囚人の行動は、拙著『典獄と934人のメロス』で明らかにしてありますが、逃走者ゼロ、壊滅した中央桟橋での命懸けの支援物資荷揚げ、囚人たち個々人が何をすべきか考え行動した地域貢献。日本人ならではの奇跡的な真実を掘り起こしてあります。
ぜひ、映画にしたいものです。

ブログ用画像1
①倒壊した塀と工場建物

ブログ用画像2
②バラック建ての警備本部 右にある建物群は民家

ブログ用画像3
③囚人たちに訓示する典獄(刑務所長)

私が依頼されたハリウッド映画の撮影がはじまります。
タイトルは『THE OUTSIDER』
日本人の魂の物語だと、脚本を読んで感じました。
9月19日から日本で撮影に入りますが、
アメリカ人と日本のヤクザ者との友情と男気の物語です。
監督、脚本、主演がアメリカ人。その他、助監督以下のスタッフ・役者は日本人です。
舞台は昭和29年の刑務所と地方都市。日本の刑務所のリアルな再現はなされていませんが、極上のエンタテインメントを目指すセットが組まれます。
撮影が終わったら、撮影現場の紹介をしたいと思っています。

『典獄と934人のメロス』12月2日刊行

tengoku
取材30年余り、執筆に要した年月は3年10ヶ月
 多くの人たちから情報をいただき、関係者からは特段の取材協力をいただきました。拾い集めた事実を取りまとめ、取捨選択し、読み物にまとめてくださったのは、2人の辣腕編集者でした。幸運というより、敷かれていた道をまっすぐ歩いて刊行に至ったという感想です。さて、本書のタイトルに用いた「メロス」は、言うまでもなく太宰治の「走れメロス」から取っています。

日没までには、まだ間がある。私を、待っている人があるのだ。少しも疑わず、静かに期待してくれている人があるのだ。私は、信じられている。私の命なぞは、問題ではない。死んでお詫び、などと気のいい事は言って居られぬ。私は、信頼に報いなければならぬ。いまはただその一事だ。走れ! メロス。(太宰治『走れメロス』より)

メロスは人の心を失った暴虐の王に対して友との信頼を証明するために走りました。本書のサキは兄の信頼を守るために走り、横浜刑務所の解放囚は典獄(刑務所長)の信頼に応えるために走りました。
 一方、私は運命めいた人のつながりによって走り、本書の刊行にたどりつきました。

死刑の現場を知っている唯一の現役作家